フィレンツェからヴェネツィアに上陸した私は、早速、カナル・グランデをヴァポレットで遊覧し、サン・マルコ広場に再上陸しました。
<溜息の橋>
船着場から、ドゥカーレ宮殿に向かう際、建物と建物をつなぐ渡り廊下が見えます。これが、溜息の橋 Ponte dei Sospiri です。
ドゥカーレ宮殿で有罪を言い渡された者が牢獄に移されるときにこの橋を渡り、溜息をついたことから、その名がついたそうです。後ほど牢獄の写真もありますが、確かにこの牢獄に入ることを思えば、溜息が出たのは間違いないでしょう。
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建物と建物の間に係る溜息の橋。 |
<ドゥカーレ宮殿>
ドゥカーレ宮殿は、ヴェネツィア共和国の総督の居城であり、かつ、立法・行政・司法の場でした。その起源は10世紀で、当初は城塞としての様相を呈していたということです。
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ドゥカーレ宮殿の外観 |
アーチが2層にわたって施され、しかも、1層と2層ではデザインを変えるという芸の細かさです。14~15世紀に今の建物となりました。
中庭から見る建物も、外から見たのと同じくらい、装飾的です。この井戸は1500年代のブロンズ製のものなのだとか。
いよいよ建物の中に入ります。ヴェネツィア共和国の富と権力を象徴する建物だけあり、内部もゴージャスです。
まずは、黄金階段 Scala d'Oro を上って建物に入ります。
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黄金階段はその名のとおり、天井まで装飾がびっしり。 |
地図の間
地図の間 Sala delle Mappe では、部屋の名が示すとおり、地図が飾られています。
この地図を見ながら、次の商売のことや外交などの考えを巡らせたのかもしれません。海運で栄えた国らしく、海の向こうに意識が向かっていたことでしょう。
元老院の間 Sala del Senato
元老院の議会は、戦争の布告をはじめとする様々な権限を持っていました。
謁見の間
謁見の間 Sala del Collegio は、各国大使との謁見や条約の調印などが行われました。この部屋も、金と豪華な油絵で天井と壁面が装飾されています。
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謁見の間 |
大評議の間 Sala del Maggior Consiglio
宮殿のもっとも大きくて、豪華な部屋です。
正面の壁に描かれたティントレット『天国』 Paradiso は、世界で一番大きな油絵なんだとか。天井中央にも油絵が描かれています。天井の油絵は、見ていると首も疲れますし、油断すると後ろに倒れそうになりますね。
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正面の壁に描かれたティントレット『天国』 Paradiso |
牢獄
ドゥカーレ宮殿には牢獄もあります。宮殿内と比べると、明らかに空気がヒンヤリしています。快適な環境であるわけはないので、この中で死んだ囚人もいたことでしょう。そう考えると、ちょっと気味が悪いですね。雰囲気も空気も余り良くないので、ささっと見学して、外に出ることにしました。
牢獄から外に出ると、やはりホッとします。
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