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2015年12月31日木曜日

ドイツ・スイス旅行 2015年12月(8) ~レーゲンスブルク~ ドナウ川と石橋と大聖堂

 2015年末のドイツ・スイス旅行の様子を写真とともにお届けします。

 今日はクリスマス。

 日本では、クリスマス・イブを過ぎると、年越しモードに突入しますが、こちらでは今日こそが祝うべき日。休みとなるお店も多いですが、教会などはやっているので、ニュルンベルクからも近い世界遺産都市、レーゲンスブルクに日帰り観光してきます。


<レーゲンスブルクの街>

ガイドブックでよく見る構図で撮った、レーゲンスブルクの大聖堂と石橋
レーゲンスブルクに行こうと思ったきっかけは、ガイドブックの写真です。
 川の水面に映る教会と石橋の姿が何とも美しく、是非とも自分の目で確かめなくては!と思いました。

 レーゲンスブルク歴史は古く、1世紀にローマ帝国軍が駐屯地が置かれたことにさかのぼります。その後、神聖ローマ帝国の帝国議会も何度か開催され、大司教座聖堂が建設されるなど、政治・宗教上の重要な位置を占めてきました。
 第二次大戦では多くの歴史的建物が破壊を免れ、その旧市街は世界遺産に登録されています。


<ニュルンベルクからレーゲンスブルク>

 レーゲンスブルクは、ニュルンベルクからドイツ国鉄の新幹線ICEで1時間弱で行くことができます。
 朝のニュルンベルク駅で寒い中、ICEを待ちます。


 レーゲンスブルクへのICEは、途中の停車駅もなく、比較的車内は空いていました。私が指定した席は携帯電話の通話禁止の区域で、たまたまだれもおらず、貸し切り状態でした。

先頭車両にある一角。携帯電話も禁止。

運転席が見えました。

 ニュルンベルクとレーゲンスブルクの間は、線形が悪いのか、結構、揺れます。パソコンを操作していたら、ちょっと気持ち悪くなりました。


<レーゲンスブルクに到着!>

レーゲンスブルク駅に到着したICE

 レーゲンスブルク中央駅は、通過型の駅で、駅舎も大きくありません。
レーゲンスブルク中央駅の駅舎
レーゲンスブルクに到着して、まず、感じた事は、「寒い!」ということ。ニュルンベルクより明らかに寒く、手袋をつけていないと手が冷たくなってきて、辛いくらいです。
 中央駅から延びる道をまっすぐ進んでいきます。今日はクリスマスで、しかも朝10時前だからか、人影もまばらです。

レーゲンスブルク中央駅から延びる道




<大聖堂>


レーゲンスブルクの大聖堂。
中央駅からしばらく歩いて行くと、大聖堂の尖塔が見えてきます。

大聖堂の尖塔が見える。

 大聖堂 Dom は、バイエルン州を代表するゴシック建築で、着工は1275年ですが、尖塔以外が完成したのは1634年、そして尖塔が完成したのは実に600年後の1869年でした。内部にある2つの礼拝堂は大聖堂本体よりも古く、一方は8世紀のものと考えられています。

 ヨーロッパの大聖堂は、どれも長い時間をかけて建設されていることにいつも驚かされます。
 石を削って装飾を施すということはとてつもないマンパワーと膨大な時間がかかることは予想されますし、途方もない権力(財力)が必要だったことでしょう。

 ガイドブックには、日曜日には10時からミサがあり、聖歌隊の美しい歌声が聞けるとのことだったので、「今日もクリスマスだからやっているのではないか?」と思って入ってみたところ、ちょうど、ミサが始まるところでした。

 さすがに信者の方を差し置いて席に座るのははばかられたので、後ろの方で立って見ていました。ドイツ語での説教は全く分かりませんが、聖歌隊の歌声のほか、パイプオルガンの重厚な音色が大聖堂全体に響き渡る姿は素晴らしいものでした。

 ミサ中に写真を撮るわけにもいかないので、ミサが終わり、ミサの参加者が席を離れ始めたところで写真を撮りました。





光の差し込み方が絶妙!






 クリスマスというキリスト教徒にとって大切な日のミサに参加でき、貴重な経験ができました。
 ただ、2時間近くも続いたため、腰が痛くなったのですが・・・


<歴史的なソーセージ屋>

 10時から12時までミサを見学していたので、もうお昼になってしまいました。

 お昼をどこで食べるかは決めていなかったので、ガイドブックに載っていた、ヒストーリシャ・ヴルストキュッヘ Historische Wuerstkuecheというドイツ最古の歴史的なソーセージ屋に行こうと思いました。しかし、今日はクリスマス。お店はお休みでした。


クリスマスに休みなのは、当たり前だが、ちょっと残念。


 しかたなく、昼は空いているお店に入ることにして、もう少し街を歩きます。


<石橋>

 レーゲンスブルクの紹介写真に使われることが多いのが、ドナウ川に映る大聖堂と石橋、という構図です。今回、これに触発されてレーゲンスブルクを訪れようと思ったくらい、とても美しい風景だと思います。

 ただ、この石橋は現在改修中で、ガイドブックの様な写真は撮れない、ということは事前に情報を入手していました。
改修中の橋。横に仮設の橋があり、そちらを通ることになる。
写真は後程、撮ることにして、まずはドナウ川の向こうのシュタットアムホーフ  Stadtamhof 地区に向かいます。

石橋からシュタットアムホーフを望む。



<シュタットアムホーフ>

 シュタットアムホーフもレーゲンスブルク旧市街とともに世界遺産として登録されています。

シュタットアムホーフの様子


 ただ、ガイドブックの扱いは無きに等しく、ウィキペディアを参考に、見どころを探すと、旧聖カタリナ慈善病院というのが世界遺産らしいということがわかりました。
 ただ、ウィキペディアにも場所の情報がなく、現地でネットにつないで調べたところ、どうやら橋を渡ってすぐの場所にある建物が旧聖カタリナ慈善病院だったようです。今はレストランになっているようでした。
旧聖カタリナ慈善病院(だと思われる。)

 内部は見学できる感じではなかったので、外観だけ写真を撮って終わりました。
 世界遺産は数多く見てきましたが、ここまで存在感の薄い施設は初めてです。


<石橋と大聖堂>

 いよいよ、石橋と大聖堂を写真に収める時が来ました。

 ドナウ川の中州になっている場所から、写真を撮ります。
 今日は風が強いため、川も波が立ち、きれいに映ってくれません。また、事前情報のとおり、石橋の補修工事用の足場などが写り、どうしても美しくありません。。。




 ただ、それらにも関わらず、やはり大聖堂は美しいと思います。ガイドブックと全く同じではないですが、私はかなり満足できました。
 石橋だけでなく、ドナウ川越しの旧市街も美しいと思います。




<昼食>

 歴史的ソーセージ屋が閉まっていたので、お昼を食べる場所を探していたところ、ドナウ川の中州にあるレストランがおいしそうなので立ち寄ることにしました。

 ビールは、最初はヴァイス、後でドゥンケルを頼みました。



 食事は、サラダは4€でビュッフェから自分で持ってくるスタイルで、マッシュルームや茄子など、なかなかこちらでは食べられない野菜を中心に取ってみました


 また、このお店はシュニッツェルを売りにしているようで、ウィナー・シュニツェル、ハンブルガー・シュニツェルなどそれぞれ6.9€でした。せっかくなので、レーゲンスブルガー・シュニッツェルを頼んでみました。これは甘めのソースがかかっているカツレツで、揚げていないものでした。


 ここでよせばよかったのですが、ビールで気が大きくなったのか、最後にデザートとして、カイザーシュメルというパンケーキのデザートを頼んでしまいました。これが、すごい量!隣のドイツ人夫婦にもびっくりされていました。甘めの味付けですが、それほどくどくなく、すいすい食べられます。


 私の胃もだいぶ、こちらのサイズに慣れてきており、最後は何とか完食しました。


<レーゲンスブルクの旧市街>

 レーゲンスブルクの旧市街は、狭い小道が入り組んでいる昔ながらの街並みです。クリスマスにもかかわらず、観光客が多く訪れていました。







クリスマスでなければ、お店が開いてもっと賑やかだったろうと思います。
 クリスマス・マーケットも終わっています。

  市庁舎は黄色の時計塔のある建物です。



<大聖堂をもう一度見学>



 午前中とは異なる方向から日が差していますので、もう一度、大聖堂を撮影してみました。
 何度見ても堂々として美しいと思います。




 午後にもミサが行われていました。



<ニュルンベルクに戻る>

 レーゲンスブルクは、訪れる前はそんなに時間が必要ないように思っていたのですが、結局、9時半から16時半まで、7時間も滞在していました。雰囲気も落ち着いていますし、一泊してゆっくりしても良い街だと思います。

 ニュルンベルクには、先ほどと同じICEで帰ります。
 明日はニュルンベルクを立つので、最後にニュルンベルクの街並みを見てきました。クリスマス・マーケットが終わった後というのも、なんだか寂しい光景です。そして、教会はそれとは関係なく、佇んでいます。

 ニュルンベルクも美しい街でした。また、いつか訪れることになると思います。



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2015年12月29日火曜日

ドイツ・スイス旅行 2015年12月(7) ~ニュルンベルクのクリスマス・イブ~

 2015年末のドイツ・スイス旅行の様子を写真とともにお届けします。

ニュルンベルクのクリスマス・マーケット。
今日はクリスマス・イブ。日本でも盛り上がっていると思いますが、今回の旅行では、キリスト教の本場であるヨーロッパで、その盛り上がりを体感したいと思い、街を巡ってきました。

 クリスマス・マーケットの開催はドイツでは通常、24日です。最終日としてはニュルンベルクが最もふさわしいと考え、今日は一日、ニュルンベルクのクリスマス・イブを堪能します。


<ニュルンベルクの街>

 ニュルンベルクはバイエルン州第2の都市でミュンヘンから1時間ほどの距離にあります。

 第2次大戦後、ニュルンベルク裁判が行われた街でもあります。これは、ナチスの第1回党大会が行われたことによるものなのだとか。
 また、17世紀前半から開催されているクリスマス・マーケットは、世界で最も有名なクリスマス・マーケットと言われ、訪れる観光客もドイツ最大です。


<聖ローレンツ教会>


 聖ローレンツ教会 St. Lorenz-Kirch は、1270年から1477年にかけて建設されました。

 中央駅からクリスマス・マーケットの会場に行く途中、右側にその存在感を示しつつ建っていますのですぐにわかります。かなり大きく、立派な教会で、外観は典型的なゴシック様式です。
 よく見ると、左右の塔は窓の形や数などが異なっており、単なる左右対称ではないことが分かります。




 内部は無料で拝観できます。





 天井からつるされている受胎告知は迫力があります。また、それを見上げているのは、この作者なのだとか。

受胎告知のレリーフ

作者が見上げている。

 教会に尽くすということは、この当時の人にとって、やはり大きな意味を持っていたのだと思います。






<カイザーブルク>



 カイザーブルク Kaiserburg は、15~16世紀に建てられた神聖ローマ皇帝の城です。



 クリスマス・マーケットが開催されている広場から坂を上っていったところにあります。上り坂はちょっときついです。
 残念ながら、今日は休みなので中に入れませんが、ここからはニュルンベルクの街が一望できます。




 ちなみに、このカイザーブルクに隣接してユースホステルが建っています。一見してそれとはわからないくらい、雰囲気のある建物になっています。
 ただ、ここまで大きな荷物を持って移動してくるのは、若い人でも大変そうです。
何の建物かと思ったら、ユースホステルだった。




<そして、クリスマス・マーケット!>

 ドイツで最も有名と言われるニュルンベルクのクリスマス・マーケット

 確かに、他の街ではあまり見なかった日本人が大勢来ています。
 ケルンでの経験を踏まえ、朝10時くらいから回りましたが、やはりすごい人です。今日が最終日ということもあるのでしょう。






 フラウエン教会は、その正面に仕掛け時計があります。12時前には、人が正面に集まってきて、時計が動くのを今か今かと待ち構えています。
 動画で撮影しましたので、こちらもご覧ください。







グリュー・ワインも飲みまくりです。


 マーケットを一通り見たので一旦、ホテルに帰り、マグカップを洗って14時頃に戻ってきてみると…もう店じまいを始めています!

 グリュー・ワインはまだ飲み足りなかったので、まだやっているお店で駆け込み注文です。

店じまいを始めていたので、慌てて2杯飲んでみる。

幕を下ろして店じまい。
やはりヨーロッパでは、家族でクリスマスを静かに過ごすということが定着しているんですね。商売っ気を出してずっと売り続ける店はなく、淡々と片付けています。
 クリスマス・イブの夜までずっとクリスマス・マーケットがやっていると勘違いしていたので、ちょっと驚きました。
 これで私の6日間にわたるクリスマス・マーケットのグリュー・ワイン祭り(?)も終わりです。

 思えば、アーヘン、トリーア、ケルン、ヴュルツブルク、バンベルク、ニュルンベルクと、結構な街のクリスマス・マーケットを渡り歩いてきました。どの街も盛り上がっていて、しかも、自分の街の教会を大事にしているんだなというのが伝わってきました。



<ニュルンベルクの夕食>

 夕食は、ハイリヒ・ガイスト・シュピタール Heilig Geist Spital というレストランで食べました。ペグニッツ川の中州にまたがるお店で、元は救済院だったのだとか。

 一人でも入りやすく、私のほかにも一人で入っている方がいました。地元の方のようでした。






 フランケン・ワインの白を飲みながら、ニュルンベルク・ソーセージクリスマス・メニューとして示されていたシュヴァイネハクセ Schweinehaxe (豚のすね肉のロースト)を食べました。シュヴァイネハクセはバイエルン地方の名物なのだとか。パリパリの皮の部分と中のジューシーな部分、それぞれの味が楽しめました。
 ちなみに、シュヴァイネハクセのほか、鶏肉もクリスマス・メニューに挙げられており、「小さい方はどっちか」と聞いて決めたのがシュヴァイネハクセでした。これでも十分、大きいんですが。。。


ニュルンベルガー・ソーセージ

シュヴァイネハクセ
ワインだけでは物足りないので、ビールも飲みました。
デザートは、アプフェルシュトゥルーデルです。どこで食べてもおいしいです。




<ニュルンベルクの夜>

 クリスマス・イブには、多くの人が家庭に帰り、クリスマス・マーケットももぬけの殻となっています。賑わっていた場所の静かな姿を見ると、ちょっと寂しくなります。

聖ローレンツ教会の前も人影はまばら
賑やかだった広場も、こんな感じに。

お店の跡には近づけなくなっている。




 このほか、カイザーブルクや聖ローレンツ教会など、ライトアップされた姿を見ることができます。まだ21時前だというのに、静かで、通り過ぎる人はいても立ち止まる人はまずいません。ゆっくり、眺めることができました。


夜のカイザー・ベルク






<おまけ ~クリスマス・イヴのケンタッキー~>

 日本ではクリスマス・イヴになると急に鶏肉を食べたくなる人が増えるようで、24日はケンタッキー・フライド・チキンのお店に行列ができますが、こっちではそういうことは無く、淡々と営業していました。
 こちらは駅構内のお店です。




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