<ニュルンベルクからハイデルベルク>
ニュルンベルクはドイツ南部のバイエルン地方で、ミュンヘンなどと文化的に近いのですが、ハイデルベルクはフランクフルトと文化的な繋がりがあります。
ニュルンベルクから列車で向かうときは、新幹線ICEをフランクフルトで特急ICに乗換え、合計2時間程度かかります。
ICは個室タイプの車両でした。私以外の乗客は誰もおらず、貸し切り状態でした!
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フランクフルト中央駅で、乗ってきたICEを撮影。 |
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フランクフルトから乗り込んだIC |
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ハイデルベルク中央駅で下車し、乗ってきたICを撮影。 |
ハイデルベルクは、ネッカー川湖畔に広がり、1386年に設立されドイツ最古の歴史を誇るハイデルベルク大学を擁する学生の街でもあります。
<ハイデルベルク中央駅とホテル>
ハイデルベルクの中央駅は、街の中心部から離れています。スーツケースを転がして長距離を移動するのは辛いと考え、中央駅の近くのホテル・セントラルを予約しました。
中央駅前は、何もすることの無い人がたむろしており、昼でも余り雰囲気は良くないと感じました。
ホテル・セントラルは、中央駅から数分の場所ですが、中央駅付近は目印が余りないので、少し迷いました。
ホテルのスタッフはフレンドリーで親切でした。
部屋は古いながらも広く、またバスタブがあるのはうれしいところです。
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ホテル・セントラルの室内。広い。 |
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ホテル・セントラルのバスルーム。バスタブがあるのはうれしい。 |
ただ、wifiは無料と言われますが全くつながらないこと、朝食の開始も8時からと遅いことのは、デメリットでしょう。また、23時以降はフロントが不在とのことで部屋の鍵をホテル外に持ち出すことを推奨していますが、合いカギがつくられている可能性はないのか?と防犯上、心配でもあります。セーフティ・ボックスは各部屋にはなく、フロントにあります。
<ハイデルベルクからシュパイアーへ>
シュパイヤー大聖堂は、ハイデルベルクから近郊列車のS-Bahn で40分程度の場所にあります。S3で乗換無しで行くことが出来ます。
電車に乗るまで時間が有るので、スタンドでパンとコーヒーを買って食べました。
電車はそれなりに多く人が乗ってきて、ボックス席も合い席となりました。途中、ICEが多くは着するマンハイム中央駅を通るため、そこでの乗り換えの人が多かったように感じます。
シュパイアー中央駅は、中央駅と名乗っているものの、3番線までしかホームはなく、駅舎も実に小ぢんまりとしています。駅前にも何もありません。
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シュパイアー中央駅。小さな駅舎。 |
大聖堂に行くには、「駅前のバーンホフ通りを南に進み、歩行者天国となっているマクシミリアン通りに行く」とガイドブックに書いてあるので、これに従い、バーンホフ通りを南下します。
このバーンホフ通り、何の変哲もないただの道です。大聖堂に関する標識もないため、歩いていると本当にこの道で合っているのか?という不安が少しずつ起きてきます。
とはいえ、進めるだけ進むしかないのでしばらく歩いて行くと、ようやくそれっぽい広場があり、これがマクシミリアン通りでした。マキシミリアン通りは歴史を感じさせる通りなので、道が合っていたことが分かります。
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ここを左に曲がるとマキシミリアン通りに。 |
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マキシミリアン通りの入口。 |
<マクシミリアン通り>
このマクシミリアン通りは、両側にお店が並び、大聖堂の参道という感じです。
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両側にお店が並ぶ。 |
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マキシミリアン通りのクリスマス・マーケットのお店。残念ながら、24日で終わっているようだ。 |
クリスマス・マーケットの店は既に閉店していますが、まだ片付けられずに残っています。中央駅からの道にはいなかった観光客も多くいて、賑わっています。
通りを歩いていくと、だんだん、シュパイアー大聖堂が近付いてきます。周りの建物に比べて段違いに大きいことが分かります。
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通りの向こうにはシュパイアー大聖堂。 |
マーケットはやっていなくてもお店はやっていたので、お菓子を買ってみました。
これはシュネーバル Schneeball というお菓子で、クッキーに砂糖がコーティングされたものです。ローテンブルクの名物らしいですが、シュパイアーで食べました。
結構な大きさで、しかもクッキーがしっかりとした硬いものなので、おなかが膨れました。
<シュパイアー大聖堂>
シュパイアー大聖堂は、赤い砂岩でできた巨大な大聖堂で、正式には聖マリア・聖ステパノ大聖堂ですが、シュパイアーの皇帝大聖堂とも称されるそうです。尖塔は高い方で71.2メートルもあり、堂々とした姿を見せてくれます。周りの建物も大きくないため、大きさが引き立ちます。
この大聖堂は、1030年から1061年にかけてコンラート2世が自らの永眠場所として建造を命じたのが始まりで、その後、神聖ローマ皇帝やドイツ王たちも埋葬されています。不幸なことにこの大聖堂は、ルイ14世の兵士によって焼かれ、また、その修復が終わったのちに再びフランス軍により荒らされたという歴史を持っています。この時も修復され、1961年には再建当時の姿に戻す修復工事が行われました。
その外観は、薄い黄色をベースに淡いピンクで彩られており、それが華やかな印象を与えます。イタリア・フィレンツェの大聖堂ほどの鮮やかさはありませんが、この2色だけで随分と明るいイメージになっています。ゴシック様式が多いイメージのあるドイツでは、かなり異色なのではないでしょうか。
内部も薄い黄色と淡いピンクで彩られています。天井も高く、堂々としています。そして、たまたま私の訪れた時間がそうだったのか、光の差し込み方が絶妙で、画像処理したかのような美しさでした。
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美しく差し込む光線。神々しい。 |
地下聖堂には4人の皇帝と4人のドイツ王が埋葬されており、ドイツで最も美しいといわれているそうです。こちらは別途料金を払って入ります。
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地下聖堂の内部 |
皇帝の墓は、内陣の真下にある一角に並べて埋葬されています。一人一人に豪勢な墓にするのではなく、まとめているのがなんとも不思議です。みんな一緒に葬られたかったのでしょうか。
お墓ではありますが、おどろおどろしい雰囲気もありません。
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皇帝やその妻の棺が並んでいる。 |
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横にも棺が。 |
シュパイアー大聖堂は、地下聖堂もさることながら、やはりその堂々としつつも優美な外観に魅力を感じました。
これほどの素晴らしい大聖堂が、ガイドブックでは、ほとんど触れられていないのは実に残念です。
ハイデルベルク近郊にお立ち寄りの際は、是非、ご自身の目で、シュパイアー大聖堂の素晴らしさを体感していただきたいと思います。
<ゲデヒトニス教会>
マクシミリアン通りのさらに南に、立派なゴシック様式の教会が見えたので、行ってみました。
観光客はほとんどいませんでしたが、内部のステンド・グラスは実に大きく、鮮やかで見る価値があると思います。
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鮮やかなステンドグラスが美しい。 |
この教会は、ゲデヒトニス教会というらしく、1893-1904年に建設された、比較的新しい教会のようです。
<聖ヨセフ教会>
ゲデヒトニス教会のすぐ北にも、同じように大きな教会がありました。この教会は、聖ヨセフ教会というようです。
こちらも観光客はほとんど来ていません。一応、内部にも入りました。
<ハイデルベルクに戻る>
シュパイアー観光を終え、ハイデルベルクに戻ります。
切符は自動販売機で買おうと思ったのですが、シュパイアー中央駅には1台しかありません。そして、その販売機の使い方が分からないまま、ずっと占領している女が…。しまいにはタバコまで吸いだす始末。周りのドイツ人が助け出したので、どけとも言えず、あと2分で電車が来るのに(しかも次の電車は30分くらいあと。。。)、と思っていたら、有人の窓口には誰もいなかったので、そちらで購入しました。
こちらの人は、後ろに人が並んでいても気にしないという文化があるようで、こういうことはある程度、想定内ですが、やっぱりイライラするのは事実です。
夕方で学校や仕事が終わった時間帯だったのか、多くの方がマンハイム中央駅から乗り込んできました。
<ハイデルベルク市街の観光>
シュパイアー観光に時間をとられたのであまり時間はありませんが、ハイデルベルク市街の観光に出かけます。
ハイデルベルク旧市街は、中央駅から離れているので、しばらく歩きます。
途中の信号で、東ベルリンのアンペルマンを発見したので撮ってみました。
旧東ベルリンの信号機は大人ではなく少年で、それが可愛いと評判になって「アンペルマン」といしてアイドル化されています。西ドイツ地域のハイデルベルクにあったので、驚きました。
フランクフルト空港に近いためか、ハイデルベルク上空は多くの飛行機が飛び交っています。飛行機雲が幾筋も描かれていた風景を何気なく撮ってみました。
ビスマルク広場 Bismarck Platz という、バスのターミナルにもなっている場所が旧市街の入り口で、ここからは両側に整った建物が並ぶ、ハウプト通り Haupt str. という一本の長い道が続いています。
途中、教会や広場などがありますが、すべてビスマルク通り沿いにあります。
ビスクマルク広場から奥に入るほど、人の数が増えてきます。
ビスマルク通りの入り口 |
途中、聖霊教会という大きな教会があります。この教会の周りがマルクト広場になっています。マルクト広場は多くの人で賑わっていました。
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マルクト広場 |
<ハイデルベルク城>
ハイデルベルク城は、13世紀頃からプファルツ伯の居城として建設・拡張されてきたものです。ハイデルベルクの街から良く見えます。
18時まで開いていますが、シュパイアーでかなりの時間を過ごしたためにあと1時間くらいしかなく、急いで登りました。
ケーブルカーは冬期休業ですので、歩いて上ります。坂は急で、その上、石畳の道なので疲れます。
城に入ってみると、街から見ている以上に奥行きがあります。ただ、城は三十年戦争や火事などの被害のため、廃墟の様相を呈しているところも多くあります。それでも、ライトアップされる姿は美しいと思います。
また、高台にあることから、ハイデルベルク市街が一望できます。私が上ったころは、すでに日も沈んでおり、夜景が楽しめました。
ネッカー川とその手前に広がるハイデルベルク市街の姿は、クリスマス・マーケットのネオンに彩られていました。
下り坂には照明がなく暗いので、足元に気を付けながら降りてきました。
ニュルンベルクやシュパイアーでは終わっているクリスマス・マーケットが、ハイデルベルクではまだ開催中でした。アイス・スケートのリンクもあります。
年に1回のクリスマス。楽しまなきゃ損だと思い、ここでも、グリュー・ワインを飲んでみます。また、フレンチ・フライやソーセージなどの定番ものも出されていました。
ただ、お店は出ていても、クリスマス前ほどの盛り上がりはさすがになかったように感じました。人々の気持ちでも、クリスマスは終わった、という思いがどこかにあるのかもしれません。
<ツム・ギュルデネン・シャフでの夕食>
ハイデルベルクで郷土料理を味わおうと思い、ツム・ギュルデネン・シャーフ Zum Gürdenen Shaf というレストランに入ってみました。ちなみに、街の名所にもなっていてビスマルクやマーク・トウェインも訪れたというツム・ローテン・オクセン Zum Roten Ochsen はお休みでした。
ツム・ギュルデネン・シャーフは250年の歴史のあるレストランです。
英語のメニューもあり、「伝統料理」というカテゴリにあったハイデルベルクのソーセージと、「季節の料理」として挙げられていたかぼちゃのスープ、そして、ハイデルベルクのビールを飲みました。
テーブルクロスも面白い |
ソーセージは、ボリュームも歯ごたえもあっておいしいです。
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